帯状疱疹について
帯状疱疹を知っていますか?
『近所の○○さんがなった病気でしょ?』というように病気の名前くらいは耳にしたことがあるかもしれません。胸から背中にかけて片方だけにまるで'帯のように'水ぶくれができる痛い病気というのが一般的なイメージでしょうか。(図1)
(図1)
でも胸や背中だけではありません。顔にできることもあれば足にできることもあります。
よく患者さんからこんな質問をうけます。
『帯状疱疹はうつるの?』
『帯状疱疹になると治るまでに何年もかかるときくけど本当?』
そこで今回はよく耳にする、でも知っているようで意外と知られていない帯状疱疹についてお話します。
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帯状疱疹の原因は?
〜水ぼうそうとの意外な関係
あなたは子供の頃水ぼうそうにかかりましたか。
子供の頃に多くの人が経験する病気のひとつに水ぼうそう(正式には水痘といいます)があります。 果たして自分がかかった事があったかどうか、それさえも忘れてしまうほど遠い遠い昔にかかった病気。でも大人になってもう一度悩まされることがあるのです。今度は帯状疱疹という病名に変わって。
水ぼうそうは'水痘・帯状疱疹ウイルス、というウイルスが原因でおこる病気です。水ぼうそうは治っても、このウイルスは体の奥にこっそりひそむといういやらしい性質をもっています。ほとんどの場合はずっと眠ったままなのですが、たまに目を覚まして活動しだすことがあり、その状態が帯状疱疹なのです。
どんな時に目を覚ますの?
一般に言われているのは体が弱っている時です。ご高齢の方に多くみられるのもこの病気の特徴です。でも20歳代の若者にだってみられます。心身ともに疲れている状態―それは過労やストレスのこともあれば、内臓の病気が原因の事もありますし、免疫力をおとす治療を受けている時など様々な事が引き金となります。
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症状は?
痛みが数日前からあって、そこにぽつぽつと水ぶくれができてきて、いつの間にか体の片方にだけ水ぶくれが広がっていた'というのが一般的な訴えです。永い眠りから目をさましたウイルスは神経を触りながら水ぶくれをつくるので痛みを感じます。ただ、この痛みの程度は個人差がとても大きく、みるからに痛々しい水ぶくれを広い範囲に作っていてもあまり痛くない事もあれば、水ぶくれが2、3個なのに夜も眠れないくらい痛い事もあります。水ぶくれができる病気はこれ以外にもたくさんありますので、まずは私たち皮膚科医の診察をうけてください。帯状疱疹と診断がついたら次はいよいよ治療です。
治療は?
ウイルスを抑える薬をつかってしっかり治療します。多くの場合は7日間で治療が終わります。ただし、水ぶくれが顔に出た時(図2)は目に傷を作ったり、耳が聞こえづらくなったりすることがあり、その場合は眼科や耳鼻科の先生たちと協力して治療します。
また、他にも下腹部にできたり、全身にできた場合なども注意が必要です。
体が疲れている時になる病気なので基本的には安静にして体を休める事、痛い時は暖めるようにする等外来ではアドバイスしています。そして痛み止めやビタミン剤などの薬も使いながら治療にあたります。
どのようにHPV最初の場所に送信されたのですか?
治らないと聞くけど
帯状疱疹は治ります。水ぶくれがかさぶたになるのは2〜3週間くらいです。
しかし中には、皮膚の水ぶくれは治ったのに痛みだけがしつこく残る事があり、それがo帯状疱疹後神経痛p(帯状疱疹という病気の後に残る神経痛)です。
神経痛は個人差が大きいものですが、ご本人にとっては外から見えない分とても辛いものです。ですから、その痛みをできるだけなくせるようにと私たちは考えています。痛みをできるだけ残さないためには、水ぶくれができてからできるだけ早い時期に皮膚科を受診して治療を始めること、水ぶくれができている時に我慢しないで痛みを抑える治療をしっかりすることが大切です。それでも痛みが残ってしまった時は、痛みのコントロールのプロである麻酔科の先生に相談しながら治療をしています。
人にうつるの?
自分の体の中に眠っていたウイルスが暴れだすというのがこの病気なので、'帯状疱疹がうつる'ということはありません。ただし、水ぶくれの中の液体にはウイルスがいるので、水ぼうそうにかかったことのない人には水ぼうそうをおこす可能性があります。
またかかるの?
多くの人は一回きりですが、中には何度も繰り返す人もいます。
最後に
よく耳にする帯状疱疹という病気。痛いと聞くからできればかかりたくはないけれど、でも水ぶくれができたら早めに病院へいかなくちゃ。その時は他の病気で飲んでいるお薬の名前がわかるもの(お薬手帳)を持っていくのを忘れずに!
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皮膚の病気の原因はさまざまです。皮膚は内臓の鏡と言われるように内臓の病気を反映したり飲んでいる薬が原因の事もあれば、化粧品やうるしに代表される植物など外からの刺激が原因の事もあります。そして皮膚疾患の辛さは、痒みという身体的苦痛から見た目の悪さという精神的悩みまで幅広くあります。ですから焦らず専門医と二人三脚で治療する心構えが大切です。
私自身もかつてアトピー性皮膚炎で、夜眠れない程の痒みや見た目の悪さに悩んだ一人です。いくら薬を塗っていても良くならない時期がありました。症状を悪くするような自分の何気ない行動に気づくまでは。
塗り薬の効果は塗り方ひとつでちがう事もありますし、掻いていないつもりでいても無意識のうちに掻いてしまって湿疹がなかなか良くならなかったりと悪循環に陥ってしまう事もあります。掻いてしまう事で罪悪感に陥るのではなく、その癖をいかにして直していくか・・われわれはそういった事も含めてアドバイスしながら、一日も早い回復のお手伝いができるよう治療に努めています。
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